「客室清掃の仕事って、辞める人が多い気がするけど、なんでだろう?」
実際、私が2年以上現場で働いてきた中でも、「すぐに辞めてしまう人」「何年も続けている人」両方を見てきました。
正直なところ、客室清掃の仕事は決してラクではありません。
時給の割に体力は使うし、評価されにくいと感じることもあります。
でも、それでも続ける人がいるのはなぜなのか?
そして、逆に辞めていく人には、どんな共通点があったのか?
この記事では、私の実体験をもとに、続く人・続かない人の違いを整理してみました。
これから清掃の仕事を始める方、今続けるか迷っている方の、参考になればうれしいです。
- 客室清掃の仕事を辞める人の「リアルな理由」と共通点
- 続けている人に共通する「考え方」や「スタンス」
- 50代の私が感じた「辞める・続けるの分かれ道」
- 今後、働き方に迷ったときの参考になるヒント
▼仕事に迷ったときの視点が欲しい方に
清掃バイトを辞めた人の特徴とは?

客室清掃の現場では、「長く続く人」と「すぐ辞める人」がはっきり分かれる傾向があります。
ここでは、実際に私が現場で見てきた“辞めていった人たち”に多かった特徴を、4つに分けて紹介します。
コスパが悪いと感じた人(頑張っても報われない)
「どうしてこんなに頑張ってるのに、評価されないのか」
そんな不満を抱えて辞めていった人は、少なくありません。
客室清掃は、効率よく多くの部屋をこなせるようになると「感謝」はされます。
でも、その分時給が上がるかというと…現実は厳しいものです。
同じ時給で、
- 部屋数が多くて大変な人
- 楽なエリアを担当している人
が混在する現場もあります。
「なんで私だけこんなに頑張ってるのに、あの人と同じ時給なの?」
そんな コスパの悪さに我慢できなくなった人は、比較的早く辞めていく傾向がありました。
人間関係で疲れた人
人間関係が理由で去っていった人も多くいます。
たとえば、
- 女性同士のグループに馴染めなかった
- 派閥的な雰囲気が合わなかった
- 一部の人とそりが合わず、ストレスがたまった
といったケースです。
特に女性が多い現場では、「うまく馴染めなかった」と感じる人がポツンと孤立してしまうことも。
逆に、男性の場合は「女性が多すぎて居づらかった」という声も聞きました。
仕事自体ではなく、空気感に疲れてしまうパターンです。
もっと条件のいい仕事を見つけた人
他にもっと条件の良いバイトが見つかって、そちらへ移った人も一定数います。
たとえば、
- 時給が高い短時間の派遣
- 工場系や仕分け系の単純作業バイト
- スーパーなどの地元密着型パート
通勤の利便性やシフトの柔軟性なども加味して、
「ここより自分に合いそう」と感じた場所へスムーズに移っていくタイプの人です。
最初から次の仕事の繋ぎだった人もいれば、比較した結果で移った人もいました。
そもそもやる気がなかった人
意外と多いのが、「最初から長く働く気はなかった」という人です。
- 短期で少しだけ働きたい
- 冷やかし感覚で応募した
- 思ってたのと違ったから、すぐ辞めた
こういった人は、最初の1週間〜1ヶ月以内に辞めてしまうことがほとんど。
この場合、仕事の内容や人間関係というよりも、
そもそも腰を据えるつもりがなかったというのが主な理由です。
▼人間関係についてのリアルな声はこちら
それでも続けている人の特徴は?
一方で、同じような環境の中でも、淡々と客室清掃を続けている人たちもいます。
辞めずに続けている人には、どんな共通点があるのでしょうか?
私の周りを見ていて感じる、4つの特徴をご紹介します。
気楽さを重視している人
まず多いのは、気楽だから続けているというタイプの人です。
客室清掃は、決められた時間内で黙々と作業すればOK。
接客も少なく、人間関係も必要最低限で済むことが多いです。
責任も重くなく、基本的には「与えられた部屋を仕上げる」ことに集中できるので、
「面倒なことに巻き込まれたくない」「人と関わりすぎるのは疲れる」という人にとっては、
この気楽さが大きなメリットになります。
多少の不満があっても、それよりも「自分のペースで働ける気楽さ」を優先する人は多い印象です。
お金より生活リズムや自由を重視する人
「そこまで稼げなくてもいい」という考えで続けている人もいます。
たとえば、扶養内で働きたい主婦の方や、別に本業がある副業組の人。
中には「年金をもらうまでのつなぎ」として、短時間で働いている人も。
そういった人たちは、「収入の多さ」よりも、
・朝の短時間だけ働ける
・午後は自由に使える
・週に数日だけでもOK
といった 生活リズムとの相性の良さを重視しているように見えます。
仕事と距離を取れる人
仕事に「深入りしない」というのも、長く続けるコツのひとつです。
たとえば、
- 仲間同士の悪口に巻き込まれないようにする
- 仕事のやり方や運営に不満があっても「まあ仕方ないか」と流す
- 「ここで完璧を目指しても報われない」と割り切る
こうしたスタンスで働いている人は、メンタルの消耗が少ないため、結果的に長続きしています。
ほどよい距離感で関わることで、ストレスを溜めすぎないのがポイントですね。
辞めるのが面倒という人も
意外と多いのが、辞めるのが面倒という理由で続けている人です。
- 新しい職場を探すのが億劫
- 面接や研修をまた受けるのがイヤ
- 人間関係が一からになるのが面倒
そういった気持ちから、「不満はあるけど、まあ慣れてるし…」と、現状をキープしている人も見かけます。
決して前向きな理由ばかりではないけれど、「変化を起こすエネルギーが足りない」=続けているというケースもあります。
私が見てきた「辞めやすい人」「続けやすい人」のリアルな違い
客室清掃の現場で、2年以上働いてきた中で感じたことがあります。
それは、「どんな人が辞めやすく、どんな人が続けやすいか」は、ある程度「共通の傾向」があるということです。
前向きな理由で辞める人もいる
すべての人がネガティブな理由で辞めるわけではありません。
たとえば、
- 他にもっと自分に合った仕事が見つかった
- ステップアップのための転職
- 家族の事情やライフスタイルの変化
など、「次のステージへ進む」という前向きな選択で辞める人もいます。
こうした人は、「ここでの経験も無駄じゃなかった」と前向きに去っていく印象があります。
不満や人間関係で辞める人も多い
一方で、
- 評価されない不満(コスパが悪い)
- 人間関係のストレス
- 職場の空気に馴染めなかった
といった「居心地の悪さ」が理由で辞める人も多く見てきました。
とくに、「なんで自分ばっかり…」という感情が強くなると、
モチベーションの低下は早く、突然辞めてしまうケースもあります。
長続きしている人の共通点は「ほどよい力の抜き方」
一方で、2年以上続いている私を含めて、
長く続けている人には「いい意味で力を抜いている」共通点がありました。
- こういうもんだ」と割り切って働いている
- 収入よりも生活のリズムを優先している
- 深入りせず、ほどよい距離感を保っている
つまり、「ガッツリやるぞ!」という人より、
気持ちの余白を持って働ける人のほうが長続きしやすいと感じます。
完璧を求めすぎず、自分なりのバランスで仕事と向き合う。
それが、客室清掃という「体力も気遣いも必要な仕事」を続けるコツなのかもしれません。
▼体力や老後を意識するようになった理由
まとめ|清掃バイトが合うかどうかは、人それぞれ

客室清掃の仕事は、体力や人間関係、報われにくさなど、人によって「合う・合わない」が大きく分かれます。
だからこそ──
「仕事に何を求めるか」で、続けられるかどうかも変わってくると、2年間働いて実感しました。
- ステップアップのために辞める人
- 人間関係や評価への不満で辞める人
- 気楽さを感じながら続けている人
それぞれの背景や価値観があって当然です。
50代からのバイトは、体力的にも無理ができない年代。
長く続けたいなら、「適度な距離感」と「自分なりの目的」を持つことが大切です。
「ちょっと疲れたな…」と感じたときは、
一度立ち止まって、「今の働き方が自分に合っているか」を見つめ直してみるのもいいかもしれません。